公益財団法人無窮会の学会機関誌。
年二回刊(原則として春秋二回の発行)。
内容は東洋学芸についての研究論文(平均3篇)を主軸として研究ノート・資料紹介・書評と紹介、並びに前述の東洋文化談話会発表大会の概要等を掲載するのは、一般の学会機関紙の形態だが、更に、会員有志の漢詩作品を掲げる「詩林」と詩話・文話に関する論稿や資料の類を集録する「玉川臺詩話」とは、今日もはや廃絶に帰した明治期以来の、幾多の東洋学芸雑誌の類型を継承し、後世に伝えようとする、敢えて言うならば、異色の編輯方針に拠るものである。
本誌は、かつて平沼・牧野両氏を中心として、官・公・私学の諸学者を全国的に網羅、結集した東洋文化学会(初代会長は大隈重信侯爵)の学会誌として、大正十三年一月に創刊せられた月刊誌だが、同学会が無窮会に併合せられた昭和十八年三月以後は正式に本会会誌となって、終戦直前まで、実に二百三十四号という回数を重ねたのであった。
そして、三十二頁建ての復刊第一号として再び陽の目を見たのは、昭和三十六年十二月であり、当初は年三回発行であったが、のち一号分の頁数を増大すると共に現行の年二刊に改めた。